スマートフォン解析

不倫調査の目的別コラム

    

不倫・浮気調査の目的別コラム

不倫調査コラム

不倫調査コラム
浮気・不倫調査を探偵に依頼して、調査結果が「クロ」だった場合、その後の選択肢は大きく以下の2つに分かれます

【復縁】不倫をキッパリやめさせて、夫婦関係を立て直す。
【離婚】不倫の証拠をもとに、(有利な条件で)離婚調停・慰謝料請求へ進む。

 
大手興信所で行われた依頼者アンケートによると、相談に来た段階での依頼者の調査目的割合データは、以下のようになっています。

~ 不倫の証拠をつかんだら ~

復縁したい ・・・ 36%
離婚したい ・・・ 34%
まだ決めてない ・・・ 30%

 
データによると、復縁と離婚は36%:34%でほぼ同程度の割合であり、今後の方針は決めてない状態も30%と、それぞれの割合に大きな差がないことが分かります

夫婦間の問題は、子供の有無や年齢、お互いの収入など様々な要因が加味されます。

どんな選択をするにせよ、ご自身やお子様に有利な条件になるよう、適切な準備しておきましょう。

 
このページでは、「復縁」「離婚」それぞれの目的別に、問題解決をサポートするコラムをご紹介します。

1.復縁する

不倫復縁
浮気の証拠をもとに夫・妻に事実を認めさせ、復縁したい方へのサポートコラム。

不倫をやめさせ、なるべく有利に結婚生活を続けるために必要な条件をご紹介します。

不倫の後の「復縁」について

 

2.離婚する

慰謝料請求の流れ

不倫離婚
浮気の証拠をつかみ、有利な条件で離婚したい方へのサポートコラム。

慰謝料請求についてご紹介します。

慰謝料の相場と、高額になる条件

1.証拠の獲得

2.内容証明郵便

3.示談交渉の注意点

4.公正証書について

5.調停について

6.訴訟について

 

親権の獲得

不倫親権
不倫における親権の獲得について詳しく解説します。

親権を獲得するための条件や、手続きの流れ、養育費について。

親権の獲得

不倫調査を短期間で、安く終わらせるには?

不倫調査短期間

なるべく短い期間で、安く不倫調査を終わらせるためのポイントを解説します。

不倫調査を短期間安く終わらせる

 
 

    

不倫・浮気をやめさせ、復縁したい場合の注意点

浮気・不倫をやめさせるには

浮気をやめさせるためには、やはり真剣な話し合いは避けて通れないでしょう。

話し合いの前提として相手(夫・妻)に、いちど浮気の事実を認めさせる必要があります。

話し合いには、ご自身と結婚相手(夫・妻)の二人きりがベストの場合もあれば、親戚や兄弟など第三者にも間に入ってもらったほうが、うまく話がまとまるケースもあるかと思います。

浮気被害に遭われた方の口コミでは、

『自分で証拠を揃えて問い詰めたものの、シラを切られた』

『探偵がおさえた浮気証拠を突き付けたが、逆切れされた』

『話し合おうとすると、無視される(逃げられる)』

 
などが多く見受けられます。

そして、上記のような対応をとられた末に、その数か月後「性格の不一致」「ストレス」などの、夫婦どちらに非があるか分からないような理由をこじつけられ、離婚されてしまうといったケースも非常に多いようです。

また、離婚に至らない場合でも、話し合いが不完全なため浮気の事実がうやむやになり、その後、慢性的に浮気を繰り返される「仮面夫婦状態」に陥りやすいのも、このケースの特徴です。

したがって、浮気をやめさせたい場合に一番大切なのは、『証拠を掴むこと』ではなく『浮気の事実を認めさせること』です。

極端な話、証拠がなくとも問い詰めれば浮気を認めるような相手であれば、浮気の事実関係は必要ありません。

逆に、口コミで多い「証拠があっても認めない」ような相手の場合、ご自身一人だけの説得でやめさせられるかどうかは熟考して頂きたいポイントです。

もし証拠を掴んでも一人で不倫をやめさせる自信がない場合には、探偵に依頼する前に、『証拠を掴んだあと、話し合いにも参加してくれるかどうか?』を必ず確認しておきましょう。

カウンセラーのような夫婦間の話し合いの専門家を備えた探偵会社であれば、なおベターです。

第三者を介入させることに抵抗があり、どうしても1対1で話し合いたい(アドバイスだけ欲しい)場合には、事前に『浮気をやめさせたい場合、アドバイスやサポートはしてもらえるかどうか?』を確認したうえで、探偵社と契約することをおすすめします。

不倫をやめさせたい場合、「証拠獲得」よりも「証拠獲得後の話し合い」が重要になります

自信がない場合は「カウンセラー」や「アフターサポート」の有無を必ず確認したうえで、サポート体制のある探偵社を選びましょう

不倫・浮気をやめさせて復縁するには

復縁の必要条件は、以下の3ステップです。

①不倫の決定的な証拠を掴む
  ↓
②不倫の事実を認めさせる
  ↓
③話し合い今後について決める

 
上記3つのうち、全て独力で行う自信があれば特に問題ありませんが、探偵社に依頼しようとお考えの場合は、以下の点にご注意ください。

  ①②③の全部をサポートしてくれる探偵社を選ぶ

多くの探偵社は、①「不倫の決定的な証拠を掴む」の部分”だけ”をサポートしています。

依頼した調査対象(夫・妻)の行動調査を行い、浮気相手の自宅やホテルへ出入りする決定的瞬間を映像に収めて依頼者に渡すところまでが仕事です。

言い換えると、浮気の証拠だけ取ってきて、そこで契約終了。あとは依頼者におまかせです。

ここまでしかサポートしない探偵社と契約した場合、以降の②「不倫の事実を認めさせる」、③「真剣な話し合いで今後について決める」の部分については自力で解決していく必要があります。

純粋に浮気の証拠だけ欲しいのであればこれでОKですが、復縁を希望している場合は、浮気の証拠獲得よりもむしろ、不倫を認めさせて話し合う②と③の部分のほうが重要になってきます。

探偵社によっては①・②・③の全てのステップにおいて専門家が間に入り、問題解決までサポートする会社も存在します。

多くの夫婦間トラブルを扱ってきた専門家は、復縁するうえで非常に心強いサポートを行ってくれます。

また、不倫の証拠をもとに「念書」や「契約書」を書かせ、今後浮気を繰り返した際には非常に有利な条件で離婚できるような展開も可能になります。

このような書類作成や話し合いの進め方には法律の知識が必要となるため、自力では難しい部分になるかと思われます。

浮気調査後の復縁を考えている場合は、『復縁を考えているが、どこまでサポートしてくれるのか?』を探偵社に必ず確認しておきましょう。

探偵社によっては「証拠獲得だけ」で契約が終了します。

不倫調査後に復縁を視野に入れている場合には、証拠獲得後のフォロー体制を事前に確認し、全てサポートしてくれる探偵社を選びましょう。

不倫・浮気をやめさせる為に必要な条件

この記事では、二度と夫や妻に不倫を再発させないために押さえておきたいポイントをご紹介します。

不倫の再発防止と、不倫が再発した場合に力を発揮するのが「念書」や「契約書」になります。

念書や契約書の内容には、浮気が再発した場合にどのような補償をしてくれるかを明記しましょう。

例として、親権に関する事柄や慰謝料に関する事柄をキッチリと取り決めておきます。

これによって、不倫を繰り返した場合にどうなるのかが明確になるため、再発の抑止力になります。

万が一、再び不倫が再発した場合の「お守り」としても十分効果を発揮するため、精神的にも安心できる点がメリットです。

ただし、『無理やり脅されて条件を押し付けられた』と後で主張されると、離婚調停で争った場合に法廷で十分な効力を発揮できない場合もあります。

これを防ぐには、念書や契約書を取り交わす際に第三者を介入させておくことが重要になります。

友人や親せきなどにお願いする方法もありますが、より確実性を求めるのであれば専門家にお願いすると良いでしょう。

その際に司法書士などをご自身で探してお願いするのも良いのですが、一番おすすめの方法は、探偵社に連絡して不倫問題に強い弁護士や司法書士を紹介してもらうことです。

探偵社による紹介をおすすめする理由として、弁護士や司法書士にも得意分野と不得意分野が存在することが挙げられます。

また、弁護士や司法書士の料金もまちまちなので、初めから書類作成と話し合いへの介入を目的としていることを伝え、探偵社を介して数社の弁護士事務所、司法書士事務所を紹介して貰う方が料金も安く納まります。

不倫問題に特化した法律事務所と複数提携している探偵社であれば、面談を無料でセッティングして貰えます。

紹介された複数社から、料金やサポートを比較して最適な法律事務所と手を組みましょう。

当サイトでご紹介している大手探偵社は全て法律専門家と提携しているので、事前に書類作成したい旨を伝え、費用を確認することも可能です。

書類作成は不倫の確実な証拠と法律専門家の介入でさらに有利になります。

浮気再発防止や再発後の保障に対しては「念書」や「契約書」などの書類作成が重要になります。

決定的な証拠と法律専門家の介入を足掛かりに、なるべく有利な条件で書類を取り交わしましょう。

探偵社と契約する際には、法律専門家との提携を事前に確認しておきましょう。
    

不倫の慰謝料相場《なるべく多くの慰謝料をとる》には?

不倫慰謝料

不倫にまつわる有名人の離婚報道で「慰謝料○○億円!」などと見かけることがあります。

しかし有名人のこういったニュースの場合、「純粋に慰謝料だけで数億円」という訳ではなく、離婚時の財産分与も含めた金額を慰謝料という言い方で報道されることが多いようです。(報道にインパクトを持たせるためと思われます。)

では、不倫慰謝料の一般的な相場とは、いくら位なのでしょうか?

また、慰謝料を多くとるにはどういった条件が必要なのでしょうか?

浮気が原因での慰謝料は、たとえ何億円貰おうとも気持ちが納まるものではありませんが、加害者側にはなるべく多く、適切な金額の清算をさせたいものですね。

このページでは、不倫を原因とした慰謝料請求について、以下の内容をご紹介していきます。

 

1.慰謝料とは?

慰謝料は賠償金とも呼ばれますが、どちらも意味合いに違いはありません。

慰謝料(賠償金)とは相手に負わせた損害に対して「償い」として支払うお金のことです。

不倫の場合は精神的損害・肉体的損害などに対して配偶者および不倫相手への慰謝料請求(損害賠償請求)が可能です。

  不倫でも慰謝料請求できないケースがある

まず始めに、不倫されても慰謝料請求ができないケースについてお話します。

民法第770条で、離婚の訴えを提起することができる条件は以下のように定められています。

民法第770条

夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。

  1.配偶者に不貞な行為があったとき。
  2.配偶者から悪意で遺棄されたとき。
  3.配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
  4.配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
  5.その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

離婚における慰謝料は、夫婦のどちらか一方に過失がある場合に請求できます。

上記の条件のうち、夫婦が配偶者以外と性交してはならないという貞操義務に違反する行為であるため、不倫は明確な過失にあたります。

したがって、「不倫が原因で結婚生活が破綻したため、その原因を作った(夫・妻)に慰謝料を請求する」といったケースは当然慰謝料請求が可能です。

また、離婚をしない場合でも「結婚生活は続けるが、配偶者の不倫相手に対して精神的苦痛の慰謝料を請求する」ことも可能です。

 
一方、慰謝料が請求できないケースとして、

「不倫前にすでに結婚生活が破綻していた。(別居状態や仮面夫婦状態だった)」と客観的に判断されると性格や価値観の不一致が離婚理由とみなされるケースがあり、この場合慰謝料請求は難しくなります。

また、不倫相手に対して慰謝料請求する場合、どちらに責があるか?によって慰謝料請求の難易度は変わります。

例えば夫が浮気した場合、浮気相手の女性から積極的に夫に言い寄った(妻がいることを知りながら)であれば、相手の家庭を故意に壊そうとしたと判断できるため、慰謝料請求は十分可能です。

しかし、夫側から相手女性に積極的にアプローチしていたり、夫が自分に妻がいることを隠して女性と付き合っていた場合には慰謝料請求が難しくなるどころか、逆に相手女性に訴えられてしまう可能性もあるため注意が必要です。

まとめると、不倫に対する慰謝料請求が可能なケースは以下になります。

《慰謝料請求が認められるケース》

夫または妻への慰謝料請求
○(夫・妻)の不倫が原因で夫婦関係が続けられなくなった場合。

不倫相手への慰謝料請求
○(夫・妻)が既婚者だと知りつつ、相手が自分の意志で不倫を楽しんでいた場合。

2.不倫における慰謝料の相場はいくら?

不倫の被害に遭って相手に慰謝料を請求しようと考えるとき『自分の場合、いくら請求できるのだろう?』という事がまず気になる部分かと思います。

基本的に、請求する金額はご自身で自由に設定できます。

しかし、収入が低い相手にやみくもに高額慰謝料を請求をしたところで、結局は払えないので請求は徒労に終わってしまいます。

また十分な支払い能力がある相手に対しても、相手にその金額が妥当だと納得させなければ、支払いを拒否され裁判までもつれ込み、結果として思ったような金額が取れない可能性もあります。

裁判で慰謝料金額を決める場合は、以下の条件などが勘案され金額が決まります。

  • 「結婚生活の期間」
  • 「慰謝料請求相手の収入」
  • 「不倫の内容(悪質性の度合)」

裁判事案は様々で金額にはバラつきがあるものの、不倫が原因で離婚に至る場合の慰謝料ボリュームゾーンは200万円~500万円くらいです。

非常に少なく感じますが、これはあくまで平均的相場です。

500万円以上や1000万円以上の事例も相対的な比率が少ないだけで、勿論多数存在します。

慰謝料が多くなる場合の条件については、次の項目でご紹介します。

3.なるべく多くの慰謝料をとるためには?

前述のとおり、慰謝料とは精神的損害の償いとして支払うお金です。

したがって、「苦痛の大きさ」が慰謝料金額を決めるうえで勘案されます。

また、収入や年齢などの「ご自身の社会的状況」も慰謝料金額に影響します。

さらに、「請求する相手側の要因」によっても慰謝料金額は上下します。

金額が上がりやすくなる項目に当てはまるほど、相場よりも多い慰謝料金額となります。

それぞれの金額増減要因として判断される代表例は、以下の通りです。

  慰謝料金額の増減要因

1.苦痛の大きさ

  • 精神的な不調(不倫の心労から精神科への通院を余儀なくされた場合など、慰謝料額が高めとなる)
  • 身体的な不調(精神的苦痛が原因で体調を崩し通院を余儀なくされた場合など、慰謝料額が高めとなる)
  • 社会生活への支障(精神的疲弊が原因で休職するなど、不倫のせいで社会生活に支障をきたした場合、慰謝料額が高めとなる)

2.ご自身の社会的状況

  • 年齢(自身の年齢が高いほど慰謝料額が高くなりやすい)
  • 再婚の可能性(再婚の可能性が高いと判断される場合、金額は低くなりやすい。この点も含めて年齢が高いほど、慰謝料額が高くなる傾向がある)
  • 収入(自身の収入が低かったり、将来的に安定した収入が見込めない場合、慰謝料額が高くなりやすい)
  • 初婚か再婚か(初婚の場合、再婚と比べて慰謝料額が高くなりやすい)

3-1.請求相手の要因(夫・妻)

  • 年齢(相手の年齢が高いほど、慰謝料額が高くなりやすい)
  • 収入(相手の社会的地位が高い、収入が多い、安定した収入が見込めるほど、慰謝料額が高くなりやすい)
  • 不倫相手との子供の有無(不倫相手との間に子供がいた場合、慰謝料額が高めとなる)
  • 生活費の金額(結婚生活中、相手が生活費を払っていない、もしくは極端に少ない場合、慰謝料額が高めとなる)
  • 夫婦関係修復への姿勢(相手に不倫を反省して結婚生活を続けようとする努力が見られない場合、慰謝料額が高めとなる)
  • 結婚生活中の協力度(家事・育児や、家計への貢献など、家庭への協力度合が低いほど、慰謝料額が高めとなる)

3-2.請求相手の要因(不倫相手)

  • 年齢(相手の年齢が高いほど、慰謝料額が高くなりやすい)
  • 収入(相手の社会的地位が高い、収入が多い、安定した収入が見込めるほど、慰謝料額が高くなりやすい)
  • 悪質性(夫婦両方と友人でありながら、自ら言い寄り不倫していた場合など、悪質なほど慰謝料額が高めとなる)

(その他)夫婦間の要因

  • 婚姻期間(夫婦でいた期間が長いほど、慰謝料額が高めとなる)
  • 子供の有無(子供がいる場合、慰謝料額が高めとなる)
  • 財産分与(離婚に伴う財産分与の額が大きいほど、慰謝料額は低めとなる)

 

 
裁判では上記のような判断材料をもとに、被害者がどれだけの苦痛を受けたかが考慮され、慰謝料金額が決まります。

不倫が原因で精神的に不安定になったことや、心労で体調を崩したこと等も慰謝料金額の決定に考慮され、相場よりも多くの慰謝料金額が認められやすくなります。

ですので、不倫を知ってからの通院履歴や診断書、いままでの夫の家庭への協力ぶり、不倫をやめるよう説得したらこんなことを言われた。

など、物的証拠(録音やメモ)はなるべく残しておきましょう。

『不倫=全財産を慰謝料として支払う』と法律で決まっていれば問題ないのですが、そうでない以上、感情論だけでは望んだ結果を掴み損ねます。

冷静に事実関係を整理するだけでも、後述する「慰謝料請求の流れ」において有利に話を展開できます。

裁判においては、客観的に見た当事者同士の状況が不倫の慰謝料金額を増減させます。

慰謝料の相場は200万円~500万円がボリュームゾーンですが、相手の収入や被害者のおかれる社会的立場によって必ずしも平均帯に収まりません。

第三者が見ても明確な証拠や記録を整理しておき、慰謝料請求に備えましょう。

 

慰謝料請求の流れ

浮気慰謝料請求
浮気の証拠をつかみ、有利な条件で離婚したい方へのサポートコラム。

慰謝料請求についてご紹介します。

1.証拠の獲得

2.内容証明郵便

3.示談交渉の注意点

4.公正証書について

5.調停について

6.訴訟について

 

 

    

不倫・浮気の慰謝料請求の流れを詳細に解説

不倫の慰謝料請求には、どのような手続きが必要なのでしょうか?

また、慰謝料の金額決定まではどのような流れで進んでいくのでしょうか?

以下に、慰謝料請求に必要な条件と支払い金額決定までの流れをご紹介します。

1.まずは、決定的な不倫の証拠をおさえる

慰謝料を請求する場合、まずは不倫を客観的に証明できる証拠を集めることが重要です。

例えば『夫と女性がホテルに入るところを目撃した。』といった友人の”目撃証言だけ”では証拠として弱く、相手が素直に認めない限り離婚や慰謝料請求は難しいでしょう。

証拠が無くとも相手が不倫を認めれば問題ありませんが、相手が認めない場合、裁判上での解決は証拠に頼る他はありません。

裁判の場合は第三者が見ても不倫事実が分かる証拠が必要であり、証拠がなければ負けます。

損害賠償(慰謝料請求)の対象になる不貞行為とは、具体的には「肉体関係」があることです。

つまり、だれが見ても「配偶者が民法の貞操義務違反を犯した」とわかる証拠を集めることが、慰謝料請求の第一歩です。

不倫の証拠集めには大きく分けて二種類ありますので、例をご紹介します。

  1.状況証拠を固める場合

浮気の状況証拠は、ご自身で集めることも可能です。

【状況証拠の例】

  • 継続的な肉体関係があると判断できる浮気相手とのメールやりとり
  • ラブホテルの会員証
  • 夫・妻が浮気相手と自撮りした写メ
  • デートに使ったと思われるクレジットカード明細
  • 嘘をつかれた内容、日時のメモ(残業すると言ったが、会社に連絡したら早退していた。など)
  • 夫・妻が浮気を認めた会話の録音

これらの状況証拠は、単体では完全な不倫証拠として認められることは難しいですが、浮気の期間や悪質性などを決定づけるための外堀固めとして有効になります。

実際にどの程度の証拠が必要かは事案によって変わりますので、無理をしてまで集める必要はありませんが、不倫を疑い始めると自然と集まってくる証拠でもあるので、示談交渉や裁判の際にどう使うかは専門家に相談することをお勧めします。

入手した状況証拠は、後々非常に重要な証拠となり得る場合があります。

浮気相手とのメールは、ご自身の携帯端末で撮影しておいても証拠として使えます。

メール転送機能などを使ってしまうと相手にバレる可能性があるので、自身の携帯端末での写真撮影をおすすめします。

明細やレシート類も実物を入手するのが難しければ、撮影しておきましょう。

単体では浮気の証拠になりそうにない『残業すると言ったが、会社に連絡したら早退していた。』といったものも、後々重要になることがあるので確実にメモしておきましょう。

メモには日付や時間も忘れずに記録しておくことが大切です。

もし浮気を認めさせる会話を録音しておく場合には、後になってから『あの時は脅されて認めるしかなかった。』と主張されないよう、ご自身の会話内容には注意を払う必要があります。

あくまでも冷静に、淡々と事実を並べて質問し、相手の釈明を聞くような態度がベターです。

  2.不倫の決定的証拠を押さえる場合

民法の貞操義務違反「不貞行為」を証明できる証拠があれば、前述の状況証拠がなくとも損害賠償請求や離婚請求が可能です。

貞操義務違反とは、「配偶者のある者が、その自由意志に基づいて配偶者以外の者と性的関係(肉体関係)を持つこと」です。

証拠として有効なのは、夫・妻が浮気相手とホテルに出入りする写真や映像、浮気相手宅に出入りする写真や映像などです。

裁判や示談の際の言い訳として多いのが、『一方が体調不良になったのでホテルで休憩していた。』『仕事上重要な話や相談があり、相手宅へ上がった。』といった内容です。

しかし、体調不良であればタクシーに乗せて自宅や病院に送れば事足りる訳ですし、誰にも聞かれたくない重要な会話をするために相手宅に上がる必要は全くありません。

良識のある既婚者がとる行動とは考えにくい、第三者が聞いても苦しすぎる言い訳であり、本当にそうであったと証明できない限り「白」と認められることはまず有りません。

同じく多い言い訳として『ホテルに入ったが何もしていない。』というものですが、裁判上ホテルや相手宅に入り数分で出てこない限り、不貞行為として認定されます。

最後に残された言い訳として『その写真は自分ではない。』といった主張もできるため、その点は顔のわかるものである必要があります。

配偶者と特定できる人間が浮気相手と自宅やホテルに入り、一定時間経過後に出てくる映像が、不倫関係を裏付ける決定的証拠となります。

細かな状況証拠も、不倫を裏付けるために有効です。

可能な限り写真やコピーで残しておきましょう。

会話の録音やメモも、日付と合わせて残しておくと有効です。

不貞行為の決定的な証拠とは、性交渉の現場写真や、ホテル・相手宅に一定時間滞在したINとOUTの顔つき画像(映像)です。


— 次のページ —
2.内容証明郵便について

 

 

慰謝料請求の流れ


浮気の証拠をつかみ、有利な条件で離婚したい方へのサポートコラム。

慰謝料請求についてご紹介します。

慰謝料の相場と、高額になる条件

1.証拠の獲得

2.内容証明郵便

3.示談交渉の注意点

4.公正証書について

5.調停について

6.訴訟について

 

 

    

不倫 慰謝料請求の流れを解説(2.内容証明郵便)

2.内容証明郵便で不倫の慰謝料請求をする

不倫の慰謝料請求の方法は、メールや手紙でも可能です。

配偶者や不倫相手が”この請求だけ”で事実関係を認めれば、裁判まで行かなくとも不倫慰謝料を獲得できる可能性もあります。

しかし、不倫相手への慰謝料請求には特に注意が必要です。

もし「実際は不倫していない」または「不倫しているが証拠が少ないため何とでも言い訳できる」状態で慰謝料請求をしてしまった場合、逆に不倫相手から恐喝罪や名誉棄損などで訴えられてしまう可能性があります。

もしも証拠なしで慰謝料請求を始める場合には、『証拠はあるのか?』と相手に言い返されると上記のリスクが高まるため、文章には細心の注意を払いましょう。

証拠なし(第三者から見て無根拠)の場合でも、相手に謝罪だけ求める手紙を送り、不倫を認めさせた後に、それを証拠として慰謝料を請求する方法もあります。

メールや手紙でも請求自体は可能なのですが、相手に確実に届いたかどうか?を確認できない問題があるため、慰謝料請求では一般的に、内容文書の存在を郵便局が証明する「内容証明郵便」が多く使われます。

  内容証明郵便とは

内容証明とは、日本郵便が一般書留郵便物の内容文書について、その存在を謄本により証明するサービスです。

《内容証明とは》

参考:日本郵便 内容証明ページ

内容証明とは、いつ、いかなる内容の文書を誰から誰あてに差し出されたかということを、差出人が作成した謄本によって当社が証明する制度です。

当社が証明するものは内容文書の存在であり、文書の内容が真実であるかどうかを証明するものではありません。

内容文書とは、受取人へ送達する文書をいいます。

謄本とは、内容文書を謄写した書面をいい、差出人及び差出郵便局において保管するものです。

 
内容証明郵便では、内容文書を作成して受取人へ1通送付。その文書を証明する謄本を差出人と郵便局で1通ずつ保存する形式をとります。

内容文書の存在を郵便局が証明してくれるため、証拠文書として後々有効になるところが通常の手紙と異なる点であり、契約や契約解除などを代表する重要書類の取り交わしによく使われるサービスです。

内容証明のメリットとして、弁護士など法律家の署名も付け加えられるので、『こちらは本腰ですよ。冷静にあなたに慰謝料を払わせるつもりですよ。』という姿勢を受取人(不倫相手)に実感させる効果が期待できます。

受取人に与える精神的インパクトはメールや手紙よりも大きく、法律家の署名付きで、しかも文書の存在は謄本によって郵便局が保証するため、「破り捨てる」「逃げる」といった選択を取り辛くさせるのにも有効です。

  内容証明郵便の送り方

主な内容証明の差出方法等は、以下のとおりです。

《内容証明の差出方法等》

1.差出郵便局
差し出すことのできる郵便局は、集配郵便局及び支社が指定した郵便局です。

すべての郵便局において差し出すことができるものではありませんので、あらかじめ差し出そうとする郵便局へお尋ねください。

2.差出方法
郵便窓口に次のものを提出していただきます。
(1)内容文書(受取人へ送付するもの)
(2)(1)の謄本2通(差出人及び郵便局が各1通ずつ保存するもの)
(3)差出人及び受取人の住所氏名を記載した封筒
(4)内容証明の加算料金を含む郵便料金

念のため、差出人の印鑑をお持ちいただくことをお勧めいたします。 内容文書・謄本とも、用紙の大きさ、記載用具を問いませんから、市販の内容証明用紙以外の用紙を用いても、また、コピーにより作成してもかまいません。ただし、謄本には字数・行数の制限があります。詳細はご利用の条件等をご覧ください。

3.その他
差出人は、差し出した日から5年以内に限り、差出郵便局に保存されている謄本の閲覧を請求することができます。また、差出人は差し出した日から5年以内に限り、差出郵便局に謄本を提出して再度証明を受けることができます。

引用元:日本郵便 内容証明ページ

 
差出方法で注意すべき点は、(3)差出人及び受取人の住所氏名を記載した封筒が必要なところです。

つまり内容証明郵便は、不倫相手の住所と氏名がわからなければ送付できません。

内容証明を送る前提条件として、浮気した夫・妻から不倫相手の氏名と住所を聞き出すか、探偵等に依頼するなどして調べる必要があります。

  内容証明郵便の利用条件

内容証明郵便を利用する際のルールについてご紹介します。

まず、相手に送る文章の形式については、文字数・行数などに特に決まりはありません。

使ってよい文字記号が規定されていますが、英字の使用が固有名詞のみである以外は特に気にする必要は無いでしょう。

 
謄本については、形式に決まりがあります。

謄本の字数・行数の制限

【縦書きの場合】
1行20字以内、1枚26行以内

【横書きの場合】
1行20字以内、1枚26行以内
1行13字以内、1枚40行以内
1行26字以内、1枚20行以内

 
作成される際は、日本郵便の公式サイトをご参考ください。

■日本郵便:内容証明 ご利用の条件等

以下に、内容証明の具体的な書き方をご紹介します。

  不倫相手に送る文章(内容文書)について

相手に送る内容文書については、特に細かな決まりはありません。

基本的には、不倫の事実・請求理由・請求金額・支払い方法と期日・支払いに応じない場合の展開などを記載します。

・不倫の事実
いつからいつまで不倫していたか、事実を知っている旨を記載。

・請求理由
精神的苦痛、家庭崩壊、子供への影響など、こちらの受けた被害。請求する理由を記載。

・請求内容・金額
上記の理由に対しての、こちらの要望と請求金額を記載。

・支払い方法と期日
振り込み先、振り込みの期限日を記載。

・支払いに応じない場合の措置
振り込みの確認が取れない場合、控訴へ進むつもりであるなどを記載。

慰謝料請求を行う際の本文(文章)に関する注意点

不倫に関する書籍やネット上の慰謝料請求雛形テンプレートを見ると、

「200万円を10日以内に振り込まない場合は、控訴に進むつもりです。」などの文言が散見されます。

書き方がわからない場合、このようなテンプレートに従う必要があると錯覚しますが、ご注意ください。

【よくある雛形の例】

不貞行為への慰謝料請求書

■平成○○年○月○日
■送付人の氏名住所
■受取人の氏名住所

以下の通り、通知いたします。

貴女は私の知る限り平成○○年○月○日から現在に至る○年間にわたり、私の夫である△△△△と、既婚者であることを知りながら不倫関係を続けました。

職場の同僚として知り合った旨、不倫関係の期間と事実については夫より確認済みです。

貴女と夫による不貞行為により、10年目を迎えた結婚生活は破綻し、修復困難な状況に陥りました。

私や子供の受けた精神的被害は甚大です。

つきましては、貴女に対し、本状を以て、以下のとおり要求します。

1.慰謝料として金200万円を、本書面受領後10日以内にお支払い下さい
2.支払いは銀行振り込み、一括払いとします
3.不貞行為の事実を認めた謝罪に加え、今後一切、夫に接触しない旨の契約書へ署名押印してください
4.職務上、夫と接触する可能性がない部署または退職など適切な措置を講じてください
5.本状に記載の条件を10日以内に講じない場合、不本意ながら○○地方裁判所にて不倫に対する慰謝料請求の控訴を提起いたします。

その場合には、弁護士費用その他控訴にかかわる費用全てを加えた請求を行います。

なお、今後の連絡につきましては後々の誤解を防ぐことを目的に、すべて書面のみで行ってください。

以上、よろしくお願いいたします。

〈振込先〉
○○銀行
○○支店
口座番号 ○○○○○○
口座名義 ○○ ○○

 
このようなテンプレートの問題点は、「あまりにも一方的すぎる」ことです。

実際このような請求文書が届いたとして、直ちに200万円を振り込むでしょうか?

200万を振り込めばすべて解決する保証もないため、怖くて振り込めない人が多いと考えられます。

また、200万円を振り込むか裁判するかの二択しかないと感じた相手は、怖くなって弁護士を雇う可能性もあります。

そのような状態になれば、こちらも弁護料を支払い法律専門家に介入して貰わざるを得ない可能性が高まります。

不倫問題の解決は、実際に裁判までもつれ込むケースは2割程度と言われています。

残りの8割は、控訴迄で和解し、慰謝料を清算して解決しています。

慰謝料請求への大事な一歩目を、適当な雛形を使ってただやみくもに不倫相手に送ってしまうことで、お互い弁護士を雇ってのドロドロの裁判になりかねません。

そもそも、このようなテンプレートを紹介しているHPは、弁護士事務所や行政書士事務所の広告ページなどが多いです。

素人は困ると法律家に頼るしかありません。

よって、法律事務所側が自ら法律家の不要になる情報(専門家不要の示談交渉術)をネット上に公開することは無いと考えてよいでしょう。

無駄な書面を送り付けてしまったがために、話が余計ややこしくなり、どうにも立ち行かなくなって弁護士に依頼する事態は避けましょう。

法律家への依頼は、ご自身で必要性を感じたときに行うべきです。

おかしな請求をしてしまい、不利になってから依頼するべきではありません。

内容証明の正しい使い方

前述ようなテンプレートで問題となるのは、慰謝料の支払いや期日、条件などを一方的に押し付けている点です。

請求書を受け取った不倫相手は、『話し合いの余地はないのか?』と感じるでしょう。

次にとる行動は慰謝料の工面ではなく、『本当に払わなければいけないのか?』の情報集めが大部分かと思われます。

そして、「内容証明を受け取っても必ず期日以内に慰謝料を支払う必要は無い」という事実に、すぐに辿り着きます。

慰謝料請求された側へのネット広告も世の中には多数存在します。

広告を見た不倫相手はそのまま法律事務所に駆け込んで身の保身を行うか、もしくは内容証明を無視するでしょう。

こちらの目的はあくまでも慰謝料獲得であり、弁護士を雇った相手との争いや内容証明を無視させることではありません。

お互い裁判を熱望しているのであれば望むところですが、ならば初めから内容証明など送る必要はありません。

示談交渉を申し込んで、決裂したら控訴、それでもだめなら裁判というシンプルな流れをわざわざ手間を掛けてややこしくするだけです。

話をややこしくさせない為には、内容証明でいきなり「支払い or 法的決着」の二択を迫らないことが重要です。

相手に不倫の事実を認めさせ、示談交渉の場に引きずり出すという目的に注力しましょう。

例として、

『こちらは200万円を10日以内に一括振り込みを考えているが、そちらに何か考えはありますか?あなたの考える解決策を、5日以内に書面にて送付してください。』

など、譲歩しすぎない程度に相手に話し合いの余地を残しておきましょう。

不倫した側にも自分の社会生活がある以上、基本的には穏便な話し合いの場を望んでいるはずです。

実際に示談交渉して、話の通じないような相手だった場合や、まったく謝罪の気持ちの無い相手だった場合は、控訴に進み、必要であれば裁判すればよいのです。

もちろん内容証明作成から示談交渉、必要となれば裁判のサポートまで、全て初めから法律家に相談する方法もあります。

その場合の費用はまちまちですが、最低限以下の費用が掛かります。

【弁護士費用の一例】

  • 着手金 30万円前後
  • 成功報酬 慰謝料獲得金額の10%前後
  • 相談一時間につき 5千円前後
  • 示談交渉への同席や示談の代行、各種文書作成は、成功報酬の割合を増やす事務所や、一回10万円前後といった事務所など様々

【行政書士費用の一例】

  • 持ち込んだ内容証明や示談書の精査 1通3万円前後
  • 内容証明や示談書の作成 1通5万円前後

 
裁判までもつれ込んだ場合よりも、示談交渉で終わらせた方が慰謝料金額は大きくなる傾向があります。

依頼する場合は、裁判まで行きたくない(示談交渉を代行してほしい)などの希望を伝えておきましょう。

法律家に頼らず内容証明テンプレートや雛形文例を使う場合は、まるまるコピーせず、示談交渉の場に相手を引きずり出すことを目的に手直ししましょう。

裁判がしたいのであれば、内容証明の手順を踏むメリットはありません。

法律専門家にサポートをお願いする場合には、書類の精査(問題点が無いかのチェック)や、書類作成を依頼する方法もあります。


— 次のページ —
3.示談交渉の注意点

 

 

慰謝料請求の流れ


浮気の証拠をつかみ、有利な条件で離婚したい方へのサポートコラム。

慰謝料請求についてご紹介します。

慰謝料の相場と、高額になる条件

1.証拠の獲得

2.内容証明郵便

3.示談交渉の注意点

4.公正証書について

5.調停について

6.訴訟について

 

 

    

不倫 慰謝料請求の流れを解説(3.示談交渉の注意点)

3.不倫・浮気の証拠を掴み、示談するときの注意点

慰謝料請求は、内容証明の文書送付で行う以外にも、直接的な話し合いで示談書(和解書)を取り交わす方法もあります。

もちろん内容証明を送ってから示談交渉することも可能で、示談の話し合いで双方が納得できれば、後でご紹介する「調停」「訴訟」の手続きを踏む必要は無くなります。

内容証明を先に送ってから示談するのであれば、相手に内容証明の中身を納得させ、内容証明文書と同じ条件の示談書に署名捺印させることが目的となるでしょう。

示談協議を先に行う場合、話し合いが決裂したり、相手が示談の場に来ることを拒否するようなら「調停」→「訴訟」と進みます。

以下に、「内容証明を先に送る場合」と、「内容証明を送らずに示談する場合」の流れをご紹介します。

  《ケース別、慰謝料請求の順番》

  【内容証明を先に送る場合】

①.内容証明郵便を送付
(相手が内容に応じれば【解決】
(話し合いが必要な場合【②へ】)
   ↓
②.示談協議
(示談がまとまれば【解決】
(示談協議が決裂もしくは相手が示談を拒否した場合【③へ】)
   ↓ 
②.③.調停
(調停で話がまとまれば【解決】
(調停で話が決裂した場合【④へ】)
   ↓
④.訴訟
(慰謝料金額を裁判で決定)
  【内容証明を送らずに示談する場合】

①.示談協議
(示談がまとまれば【解決】
(示談協議が決裂もしくは相手が示談を拒否した場合【②へ】)
   ↓ 
②.調停
(調停で話がまとまれば【解決】
(調停で話が決裂した場合【③へ】)
   ↓
③.訴訟(慰謝料金額を裁判で決定)

示談のデメリット

示談は不倫相手を呼び出して、直接話し合う必要があります。

ただでさえ不倫問題で気持ちが疲れていて、心情的に冷静な交渉が無理そうな状態であれば、なるべく控えておいたほうが良いでしょう。

また、いわゆる落としどころ(慰謝料金額や支払い期間、諸条件の取り決め)を記載した示談書の作成と、こちらの思い通りに話を進める交渉力(話の段取りなど)を事前に準備しておく必要があります。

示談のデメリットを減らす方法として、弁護士と契約して協議に同席させたり、示談書の作成を依頼して交渉を代行してもらう選択があります。

交渉の場を作ることも難しそうな相手なら、示談のセッティング段階から弁護士にお願いしましょう。

ただし、もちろん弁護士に支払う報酬が発生します。

相談料、着手金、示談書作成費用、交渉費用、成功報酬などは本当に事務所によってまちまちなので、総額費用は問い合わせて確認するほかありません。

示談のメリット

もし裁判までもつれ込んだ場合の「妥当な慰謝料金額」が200万円だったとした場合、示談交渉では、それよりも多くの慰謝料を取れる可能性があります。

世の中の慰謝料金額の相場は、あくまでも裁判で決まった金額の平均です。

個人と個人で行った示談金額の情報は、通常、世の中の統計に出回ることはありません。

慰謝料の請求金額はこちらが自由に決められますし、あとは相手が納得すれば、第三者を巻き込むことなく「言い値」で話し合いは終了します。

ただ、相手が支払いに同意しても支払わなかった場合には、結局は強制執行(差し押さえ)をすることになります。

強制執行では、相手も全ての給料を持っていかれると生活できないので、差押えの最大金額は所得税や社会保険料を除いた所得部分の25%までと決められています。

示談でも裁判でも同じですが、慰謝料金額が決定しても全財産を一気に没収できるような効力はありません。

  示談の際に慰謝料請求される側の思考展開パターン

示談を申し込まれた側(不倫した側)の基本的な思考パターンと、示談で解決できる可能性について、それぞれご紹介していきます。

(1)不倫慰謝料請求にビクビクしている

いつかバレると分かっていたくせに、実際にその日が来てしまい、ビクビクと動揺している状態の人間です。

『相手に対して悪いことをしてしまった』と言うよりも、『これから自分はどうなってしまうのだろう?』という点に怯えています。

このような相手には毅然とした態度で話を進めれば、十分相場より多い慰謝料額の示談交渉が可能と考えられます。

「証拠がこれだけあり、あなたにこれだけの被害を被った。」と説明すれば、よほど法外な金額や無理な条件で無い限り、応じる可能性は高いでしょう。

(2)示談交渉で終わらせたい

『裁判までもつれ込み、事を荒立てたくない』といった立場や生活環境の相手であれば、示談交渉で相場より多く払ってでも許しを請う可能性が高いと言えます。

我が身の保身が最優先で、社会的地位が高い場合や、自分も既婚者である場合に多く見られるタイプです。

(3)裁判までもつれ込ませて、なるべく安い金額にしたい

『裁判になれば、生活を脅かされるほどの金額は請求されない』とタカを括る輩は、敢えて示談交渉を決裂させ、裁判までもつれ込ませようと考えます。

この思考パターンの人間はある程度法律にも明るく、示談交渉に来た目的は話し合いではなく、自分が有利になるための情報集め(脅された、威圧された、夫婦仲は冷え切っていた、などの情報集め)に徹する可能性もあります。

そのような相手と独力で交渉することは時間の無駄となるばかりか、こちらに不利な条件をこじつけられないとも限りません。

直ちに弁護士を雇って再度示談に及ぶか、調停・訴訟へ進んだほうが賢明でしょう。

(4)常識が掛け離れている

不倫の何がいけないのか?なぜ慰謝料を請求されているのか?そもそも全く分かっていなかったり、

不倫中に(夫・妻から)家庭内の愚痴を聞いており、『むしろ寂しい人を救ってあげた。』『旦那さん(奥さん)には、自分のほうが相応しい。』といった考えを持つ人間も意外と多く存在します。

始めは勢いで関係を持ってしまったが、愚痴や不満を聞くうちに愛情が深まって不倫に対しての罪悪感が薄れると、このような思考展開になるようです。

浮気に対する考え方が全く違うため、話が平行線になる可能性が非常に高く、独力での示談は難しいと考えられます。

(5)焦って弁護士を雇う

示談交渉を申し込まれたり、内容証明で慰謝料を請求された時点で焦り、だれにも相談できないためネット検索します。

その際「慰謝料請求された」などの検索で『不当な慰謝料を減額します』といった謳い文句の広告にたどり着きます。

そのような広告を打つ法律事務所には『独力で慰謝料を回避するのは不可能なので、代わりに私たちが交渉します』といったサービスが存在します。

相手に法律家を雇われた場合、こちらが不利になる状況が生まれやすくなるのでは?と錯覚してしまいます。

しかし、本来500万円の請求が妥当な案件に対して500万円請求しているのであれば、なにも怖がる必要はありません。

悪いのは一方的に不倫をした人間です。

相手が弁護士を雇ったからと言って、こちらも必ずしも弁護士に依頼する必要はありません。

不当な請求をしていなければ、一切やましいことはありませんので、むしろ弁護士費用を奢ってもらったようなものです。

慰謝料請求の場に法律家が介入することで、妥当な交渉を安全に行えるメリットは非常に大きいため、喜んで受け入れるという考え方もあります

 

どのようなパターンの相手であっても、毅然とした態度で淡々と、事実のみ話すことが重要です。

示談するのであれば、相手がどんな出方をしようと決して感情的になってはいけません。

また、後々「言った言わない」が出ないよう、ICレコーダーで録音しておくと安心です。

示談の前に、冷静に話を進めるための準備(捺印させる示談書、話す内容や提示する証拠)を整えておきましょう。

  不倫の示談書(和解書)の書き方は?

不倫の慰謝料請求を目的とした示談書には、最低限以下の内容を盛り込む必要があります。

  • 不倫の事実関係
  • 慰謝料金額
  • 支払い方法
  • 支払い期限
  • 支払いが遅れた場合の取り決め

また、慰謝料のことだけではなく、後々のトラブルを防ぐためにも、以下の事項を盛り込む必要があります。

  • 示談書に記載されていない請求や条件の追加を今後、お互いが行わないことの約束

もちろんケース(夫/妻と、不倫相手が同じ職場の場合など)によってこの他にも書いておくべき項目が増えますが、まずは簡単に、上記の項目についてご説明します。

不倫の事実関係について

この項目には、

『甲(私)は、乙(夫/妻)と丙(不倫相手)の不貞行為により、精神的苦痛を受けました。丙はその事実関係を認めて、謝罪します。』といった内容を記載します。

不倫相手ではなく夫や妻に慰謝料請求する場合は、甲乙丙に該当する氏名の順番を入れ替えます。

さらに、具体的な不倫の期間や不貞行為の回数、こちらの被害状況などを分かる範囲で書くのですが、

目的としては、示談書を取り交わす双方の「不倫の事実に対する認識」を合わせ、今回の和解契約をする原因について、お互いが合意するための項目になります。

慰謝料金額について

『上記の不倫事実により受けた損害に対する償い(損害賠償金)として、誰が誰に、慰謝料○○円支払います。』と取り決めます。

支払い方法について

損害賠償の支払いは一括払いが一般的ですが、預金がない相手の場合は一括払いが難しい場合もあるでしょう。

ここで『財産を売り払うなり借金するなりして、一括で支払えば良いのでは?』などとコチラから提案すると、恐喝罪にあたるケースもあるため、請求相手の支払い能力が低ければ分割払いも考慮しなければなりません。

分割は途中で未払いが起きる可能性があるため、毎月の支払期日を過ぎた場合の取り決めも必要です。

また、銀行振り込みなどの支払い方法や振り込み先などについても明確にしておきましょう。

支払い期限について

一括の場合は『平成○○年○月○日まで』で良いですが、分割の場合は『毎月○日までに』などを取り決める必要があります。

支払いが遅れた場合の取り決めについて

期日を過ぎても不払いが起きた場合は、強制執行に移る旨を同意させておきます。

示談成立後は、その合意済み示談書を原案にして、強制執行に移る準備として「公証人」に「公正証書」を作成してもらいましょう。

公正証書の作成については、次ページの「4.公正証書について」で詳しく解説します。

公正証書がない場合、慰謝料の不払いが起きると「訴訟」を起こしたのちに「強制執行」することになります。

訴訟は複雑な手順が必要で時間もかかるため、一般的には弁護士などにお願いして行うことになります。

当然、費用も掛かります。

相手の支払いが滞ったがために、示談成立後もこちらに迷惑を掛けられては堪りません。

訴訟には無駄な時間と労力・費用がかかるため、分割払いを許すのであれば『未払い時には即強制執行』に合意させておきましょう。

強制執行可能な公正証書を作成しておくことで、未払いが起きても「訴訟」を経ることなく不払いが起きたら即刻「強制執行」が可能になります。

その他の取り決めについて

不倫の当事者同士の関係によっては、以下の取り決めも必要となります。

  今後についての取り決め

配偶者と不倫相手が同じ職場の場合などは、今後一切近寄らないなどを確約させるか、業務上必要な場合のみ接触を許すかなど、取り決める必要があります。

また、これを守れなかった(浮気が再発した)場合にどのような措置をとるかも取り決めます。

もし配偶者と離婚する場合は、恋愛は自由になるので取り決めの必要は有りません。

  住所が変わった場合の取り決め

分割払いで同意した場合、慰謝料振り込みは長期に渡ります。

そのため、住所が変わった際には報告するよう取り決めておく必要があります。

所在が分からなくなると、支払いが滞った場合に強制執行の送達などが滞り、不利益が生じてしまいます。

上記のような今後の取り決めについては『破った場合、罰則金として○○万円を追加する。』とするのが一般的です。

あまりにも極端な取り決めは無効となる恐れも?

最後に、示談書に記載する取り決め内容についての注意点をご紹介します。

例えば示談書の条件が、以下の3つだけだとします。

  • 慰謝料300万円を一括払い
  • 7日以内に支払う
  • 上記の支払いをもって不倫の清算は完結し、今後、お互い一切の請求を行わない

上記の示談書通りに相手が慰謝料を振り込めば、そこで一件落着です。

しかし以下のような条件が加わった場合、不倫相手との関係はすぐには完結しません。

  • 損害賠償金の支払いは、分割払いとする
  • 分割払いの滞納があった場合、強制執行を行い給料を差し押さえる
  • 不倫が再発した場合、300万円の支払いを追加する
  • 不倫相手から配偶者に連絡した場合、30万円の支払いを追加する
  • 住所変更の連絡を怠った場合30万円の支払いを追加する

分割払いであったり、配偶者を不倫相手から完全に遠ざけられない(職場環境上やむをえない)などの理由があると、上記のような条件を加えることになります。

このとき、あまりに極端な条件を設定すると、後々未払いなどの問題が生じた際に法律上認められず、示談書が紙切れになってしまう危険があるため注意しましょう。

例えば、以下のような条件は無効となります。

  • 分割払いの滞納があった場合、闇金融に債権を回して一括回収する
  • 不倫が再発した場合、死んで償う

民法第90条では一般的・概括的に公序良俗に反する法律行為を無効とする規定があり、いくら双方が同意した示談書でも、上記のような条件は無効になります。

実際に慰謝料の滞納や不倫が再発した際に、せっかく作った示談書は紙切れ同然になってしまいます。

また、

  • 不倫相手から配偶者に連絡した場合、1,000万円の支払いを追加する
  • 住所変更の連絡を怠った場合1,000万円の支払いを追加する

など、慰謝料金額に対して違約金が高額すぎる場合にも、公序良俗に反するとして無効になる可能性が高まります。

金額的に違約金が無効であれば、裁判したとしても認めてもらえません。

条件を破った時の違約金は、相手に条件を守らせるための抑止力になるので低すぎるのも問題ですが、高すぎる金額では現実的でなくなり無効になるケースがあるのです。

どの程度の違約金が妥当なのか?

相手が約束を破った際の違約金は、「約束の内容」や「条件」「慰謝料の金額」や「相手の収入」などの諸条件により変わります。

一般的には慰謝料の10~50%前後が設定されることが多いですが、示談書作成の際に法律家の力をかりて、各項目に妥当な金額を設定するのも一つの方法です。

また、次ページでご紹介する「公正証書」を作成する際に、作成を担当する公証人から『この違約金額では法的に公正証書を作成できないので、修正してください。』などの指摘を貰うこともできます。

公正証書は示談書をもとに作成しますが、公証人は、示談書内に法的に問題がある条件の記載があれば、その部分を修正するようにアドバイスをくれるのです。

従って、ご自身で示談書を作成する場合、最初は少し高めに金額設定しておき、「公正証書の作成時に指摘があれば修正する」といった方法も可能です。

示談交渉で話がまとまれば、調停や訴訟まで進まずとも和解することができます。

分割払いを許す場合は強制執行に移らねばならない可能性も考慮し、公正証書も作成しておきましょう

示談交渉には弁護士など法律家の力を借りることで、確実な請求を行うことも可能です。

ご自身での示談に不安があったり、労力を割きたくない場合は法律家への依頼も視野に入れましょう。


— 次のページ —
4.公正証書について



 

慰謝料請求の流れ


浮気の証拠をつかみ、有利な条件で離婚したい方へのサポートコラム。

慰謝料請求についてご紹介します。

慰謝料の相場と、高額になる条件

1.証拠の獲得

2.内容証明郵便

3.示談交渉の注意点

4.公正証書について

5.調停について

6.訴訟について

 

 

    

不倫 慰謝料請求の流れを解説(4.公正証書)

不倫の慰謝料請求【公正証書について】

  公正証書とは?

公正証書とは、全国の公正役場で作成できる公文書であり、示談書(誓約書・契約書・和解所)などの私文書と異なり、高い証明力と執行力を持ちます。

公正証書は法律専門家の中から法務大臣に任命された公証人が、民法・公証人法に沿って作成します。

法的執行力を持つ公文書になるため、不倫相手が支払いを怠った時点で、裁判所の判決を待つことなく、直ちに強制執行手続きに移ることが可能になります。

  公正証書の役割・効力

前述のとおり、公正証書は強力な執行力を持つ公文書であるため、遺言状の作成などに使用されることも有ります。

遺言状を公正証書で残した場合、検認手続きなしで遺産を分配することが可能です。

検認手続きとは、家庭裁判所で行われる相続に関する手続きの一つで遺言書の真偽を確認するために行われますが、初めから公正証書で遺言を残しておくことで、この手順を踏まずに遺産分配に移れるのです。

慰謝料支払いの示談書においては、通常、支払いが滞った場合は裁判を起して裁判所の判決を得たのち、強制執行することになります。

この示談書も遺言状等と同じく、事前に公正証書で残しておくことで、裁判を起こすことなく直ちに強制執行手続きに移ることが可能になります。

不倫相手にとっては「慰謝料支払いを怠れば即強制執行される状態」になるため、示談書を公正証書にしておくことで心理的プレッシャーを与えられる点もメリットです。

  公正証書の作り方

公正証書の作成方法は公証役場により多少異なりますが、作り方の流れは大まかに以下のようになります。

1.示談書を作成する

まずは、公正証書のもとになる示談書を作成し、双方合意の上、署名捺印します。

この際、示談書を公正証書で残すことも双方の合意が必要です。

2.公証役場に連絡

公正証書は、全国どこの公証役場でも作成可能です。

事前に予約の必要な公証役場もあるため、最寄りの公証役場へ事前に問い合わせておきましょう。

身分証明書など示談書以外に必要な書類の詳細も、問い合わせで確認可能です。

必要書類は持参しなければならない役場や、FAXで対応可能な役場もあります。

3.公正証書の原案作成

公証役場では、公証人が示談書の内容をもとに公正証書の原案を作成します。

示談書に特に問題点が無ければ、言い回しなどが多少変更される程度で、示談書の内容自体は変更されません。

もしも法的に不適切な条件等が入っていた場合には、修正アドバイスが入ります。

完成した公正証書原案に、示談する双方が目を通し、内容に異論が無いかを確認します。

4.完成

完成した公正証書に、示談する双方が署名捺印します。

作成された公正証書は「示談する双方」と「公証役場」の三者が、それぞれ保管することになります。

代理人について

前述の公正証書作成方法の流れにおいて、ご自身と請求相手が顔を合わせる必要があるのは「1.示談書作成」と「4.公正証書」の完成のときだけです。

何度も不倫相手と顔を合わせるのが嫌な場合は、公正証書作成を代理人にお願いすることも可能です。

代理人は特に法律家である必要は無く、親族などでも大丈夫です。

また、代理人は行政書士に5万円前後の報酬で依頼することも可能です。

代理人を立てる場合には必要書類も増えますので、利用予定の公証役場へ確認しましょう。

公正証書作成にかかる費用

公正証書の作成には所定の手数料がかかります。

手数料は以下のように、請求する慰謝料金額にあわせて加算されます。


【慰謝料金額】 【手数料】
100万円以下 5,000円
100万円~200万円 7,000円
200万円~500万円 11,000円
500万円~1,000万円 17,000円
1,000万円~3,000万円 23,000円
3,000万円~5,000万円 29,000円
5,000万円~1億円 43,000円
1億円~3億円 43,000円+請求額5千万円ごとに13,000円を加算
3億円~10億円 95,000円+請求額5千万円ごとに11,000円を加算
10億円以上 249,000円+請求額5千万円ごとに8,000円を加算


この他、行政書士などに代理をお願いした場合にはその契約料も必要です。

行政書士の代行費用は事務所によりまちまちですが、およそ5万円前後の費用が一般的です。

公正証書の費用はどちらが払うのか?

300万円の慰謝料を5万円ずつ60回払いにしたとすると、1度目の支払から5年間は支払いが続くことになります。

不倫慰謝料における公正証書は、この間に支払いを怠った場合の強制執行手続きを簡略化しておくことを目的に作成します。

従って、慰謝料が一括払いであれば公正証書作成のメリットは特にありません。

本来であれば一括払いが原則の慰謝料を、支払い側の経済状況(支払い側の希望で)分割払いにするわけですので、公正証書にかかわる費用は支払い側に負担してもらうのがごく自然と考えられます。

請求する側としては分割払いはデメリットでしかなく、しかも相手が分割を希望しなければ公正証書作成の労力も発生しなかったはずです。

この労力を削るために行政書士を雇ったので、その費用も相手に負担させることは至極当然です。

300万円請求時にかかる証書作成手数料と行政書士の報酬を合わせても7万円前後。

買い物を分割すると必ず手数料が掛かりますが、こちらは手数料を取らずに分割を許すわけですから、その点を考えても相手にとって7万円前後の負担は安すぎるくらいだと思われます。

こういった理由から、通常ほぼ100%の割合で公正証書作成費用は不倫相手側が負担することになります。

慰謝料未払いが起きたときのリスクを軽減するために、受け取り側にとって公正証書を作っておくことは重要です。

示談交渉で相手に分割払いを希望されたら、「公正証書作成」と「それに関わる費用負担」を合意させましょう。

慰謝料の分割払いが滞った場合、請求側は債務者に対して強制執行を行い、給料差し押さえなどを行うことになります。

慰謝料に関する示談書を公正証書にしておくことで、裁判の過程を経ることなく直ちに強制執行が可能となります。

慰謝料支払いの方法で分割払いを認める場合は、公正証書の作成を同意させ、示談書を公正証書で作成しておきましょう。


— 次のページ —
5.調停について


慰謝料請求の流れ


浮気の証拠をつかみ、有利な条件で離婚したい方へのサポートコラム。

慰謝料請求についてご紹介します。

慰謝料の相場と、高額になる条件

1.証拠の獲得

2.内容証明郵便

3.示談交渉の注意点

4.公正証書について

5.調停について

6.訴訟について

 

 

    

不倫 慰謝料請求の流れを解説(5.調停について)

5.不倫の慰謝料請求_調停について

前ページでご紹介した「内容証明郵便」「示談交渉」までの流れで話がまとまらなかった場合や、相手が話し合いの場に来ることに応じない場合には、「調停」もしくは「訴訟」を検討することとなります。

不倫問題における調停は、調停委員が話し合いに加わり、当事者双方の意見から合意を目指していく流れで進行します。

  調停とは

調停は、慰謝料を請求する相手によって大きく二つに分類されます。

家事調停

まず、配偶者(夫・妻)を相手に慰謝料請求する家事調停の場合には、家庭裁判所に調停の申し立てをすることになります。

夫婦間で配偶者に慰謝料請求するということは離婚を見据えている場合が多く、通常は離婚調停と同時に慰謝料請求を行う流れになるでしょう。

日本の法律には「調停前置主義(ちょうていぜんちしゅぎ)」というものがあり、訴訟を起こす前にまず調停でお互いが話し合い、それでも合意が得られなければ訴訟を提起することになります。

民事調停

一方、不倫相手に慰謝料を請求する場合は民事調停となり、簡易裁判所または地方裁判所に調停の申し立てをすることになります。

不倫相手への慰謝料請求には調停前置主義の適用がないため、『話し合っても無駄だろうな。』という相手であれば、調停を飛ばしていきなり訴訟を選ぶことも可能です。

  不倫慰謝料請求における調停

不倫の慰謝料請求に関する調停は、当事者双方が自分の考えを主張し合い、調停委員が和解を取り持つような形で進んでいきます。

当事者だけでは感情的な話し合いになりがちな不倫問題も、調停委員の介入によってまとまりやすくなる点が調停の大きなメリットと言えます。

ただし、調停はあくまでも円満解決を目的としており、意見が割れた場合は裁判と違って決定的な判決には至りません。

納得できない点があればお互い要求を呑む必要はありませんので、和解できなければ不成立となり、残された方法は訴訟を起こして裁判で慰謝料獲得の判決を勝ち取るだけとなります。

調停でお互いが納得できた場合には和解が成立し、合意の内容を記載した「調停調書」が作成されます。

調停調書は裁判の確定判決と同様の効力を持つため、これに基づいて強制執行を申し立てることができます。

調停ではお互いの主張を話し合うだけですので、極端な話、浮気の証拠がゼロの状態でも申し立て可能です。

もし証拠が無くとも和解できる可能性が有りそうならば、調停を行う価値はあると言えるでしょう。

もちろん浮気の決定的な証拠があれば、相手も『このまま裁判に進んでも負ける』と考えますので、調停で和解できる可能性は高まります。

  調停の起こし方(申し立て方法)

家事調停(夫・妻との調停)の場合は家庭裁判所、民事調停(不倫相手との調停)の場合は簡易裁判所または地方裁判所へ調停の申し立てを行います

申し立てに必要な書類や費用については裁判所HPなどに詳しく記載されており、比較的簡単なため独力でも十分可能です。

《調停申し立てに必要なもの》

  • 申立書(裁判所で貰うか、HPでダウンロード可能)
  • 収入印紙代 1,200円
  • 郵便切手代  800円前後(裁判所により多少異なる)
  • 申立人の印鑑
  • 申立人の戸籍謄本
  • 相手方の戸籍謄本

  調停にかかる費用

調停にかかる費用はそれほど高いものではありません。

申し立てに必要な手数料や各種書類を取り寄せるのにかかる費用を合わせても3,000円前後です。

もし弁護士を雇う場合はその分の支出が増えますが、調停においては弁護士が必ずしも必要とは限りません。

調停では、弁護士中心ではなく「当事者同士」と「調停委員」が中心となって和解に向けた話し合いを進めます。

当事者双方の主張をもとに合意を目指すため、『200万円払ってほしい』と要求しても、相手が「嫌です」と言えば支払いの強制は不可能です。

一方が納得していなくても判決の下る裁判とは異なり、双方の合意がなければ「調停調書」の作成に至らないため、いくら法律が得意な弁護士が傍についていても、そこまで大きなメリットが得られないのです。

内容証明郵便や示談交渉で話がまとまらない場合や、相手が冷静な話し合いに応じない場合には、調停を申し立てることで裁判所で話し合うことが可能になります。

調停委員が介入することで得られるメリットは、当事者同士が冷静に合意への道を探りやすくなる点と言えます。

配偶者(夫・妻)に慰謝料請求する場合には、離婚調停と併せて慰謝料請求するケースがほとんどです。

一方、不倫相手に慰謝料請求する場合には、調停を行うことなく訴訟の提起もできるため、話し合いに応じる相手でなければ調停の手順は必ずしも踏む必要はありません。


— 次のページ —
6.訴訟について


慰謝料請求の流れ


浮気の証拠をつかみ、有利な条件で離婚したい方へのサポートコラム。

慰謝料請求についてご紹介します。

慰謝料の相場と、高額になる条件

1.証拠の獲得

2.内容証明郵便

3.示談交渉の注意点

4.公正証書について

5.調停について

6.訴訟について

 

 

    

不倫 慰謝料請求の流れを解説(6.訴訟について)

6.不倫の慰謝料請求_訴訟について

不倫の慰謝料請求についてのお話は、このページ「訴訟について」で最後になります。

前ページの「調停」における話し合いで慰謝料の決着がつかない場合、残された方法は訴訟(裁判)の提起となります。

不倫における訴訟では、裁判所で双方が意見を主張し、最終的には尋問を経て、判決(決着)に至ります。

不倫慰謝料請求における訴訟とは

訴訟とは、裁判所に訴えて、権利・義務の法律的確定を求めることです。

不倫の慰謝料請求においては、双方の話し合い(示談・調停など)で支払いの合意ができない場合、最終手段として裁判で決着をつけることになります。

和解を目的とする「示談」や「調停」では、いくらこちらが証拠を揃えて慰謝料請求しようとも、相手が支払いに同意しなければ決着はつきません。

しかし、訴訟(裁判)においては、紛争の当事者以外の第三者を関与させ、客観的に見た「不倫の事実関係」をもとに、慰謝料金額や支払い義務が確定します。

言い換えると、確実な浮気の証拠があれば、その被害に見合った慰謝料金額の支払い義務を不倫相手に強制的に取り付けることが可能です

  不倫裁判の注意点

前述のとおり、不倫裁判で最も重要となるのは「不倫の証拠」です。

裁判で有力な証拠となるのは、配偶者と不倫相手の不貞行為の事実です。

以下に、不貞行為を証明する証拠の中で、裁判において効力が高いものを順に並べます。

【裁判での不倫証拠の例】

  • ◎ 性行為現場の写真や動画
  • ◎ ホテルへ出入りする写真や動画
  • △ 異性とのデート写真
  • △ 異性とのメールのやり取り
  • △ カーナビの履歴
  • △ レシート

「◎」で示したものは、それ単体でも強力な不倫証拠となるものです。

不貞行為が認められるには、夫または妻が自分の意志で配偶者以外の相手と性的関係を持ったことを裏付ける必要があります。

つまり、配偶者以外の異性と仲良くデートしていても、言い訳されれば性行為に及んだとは認められないのです。

「◎」で示した証拠のうち「性行為現場の写真や動画」については、配偶者が不倫中に自ら撮影していない限り入手することはまず不可能と考えられます。

従って強力な証拠の中で入手の現実性があるのは、不倫相手と「ホテルへ出入りする写真や動画」となります。

ホテル出入りの証拠は、顔がわかる(写真に写った人物が配偶者であると特定できる)必要があります。

対して「△」で示したものは、単体で不倫を立証するには弱い状況証拠となります。

訴訟を起こすしか慰謝料獲得の手段がなくなった場合、頼りになるのは有力な証拠です。

  不倫訴訟の流れ

不倫訴訟を起こしてから判決が下るまでは、どのような流れで進んでいくのでしょうか。

訴訟は提起の時点から複雑な手続きを要するため、訴訟まで話がもつれ込んだ場合、一般的には弁護士を雇うこととなります。

以下に、一般的な不倫訴訟の流れをご紹介します。

(1)訴訟の提起

裁判所で訴訟を提起します。

訴訟提起を行うと、裁判所は訴訟相手に対して訴状を送付します。

訴状が相手に届くまでの日数は7~10日前後で、その内容には裁判の第一回期日も指定されています。

(2)初公判

相手に訴状が届いてから初公判が開かれるまでに約35日前後かかります。

弁護士に委任した場合、弁護士のみが出廷することも可能です。

(3)公判中

初公判から約35日前後のサイクルで第2回・第3回・・・と公判が開かれていきます。

公判では当事者双方の主張と立証が行われますが、片方の主張に対して即座に片方が反論するという法律ドラマのような展開は稀で、実際には一方の主張を次回公判でもう一方が反論するといった形になるのが一般的です。

そのため公判の回数は5回、6回と続くケースが多く、相手が頑として不倫を認めない場合は年単位の長期戦を覚悟する必要もあります。

(4)和解

公判が長期間に及ぶと、お互いが弁護士を雇っていることもあり、双方費用面での負担が大きくなっていきます。

なかなか決着がつかない場合には、当事者双方が合意すれば公判中での和解も可能です。

公判途中での和解「裁判上の和解」には2パターンあり、当事者のどちらかが和解を提案するケースと、裁判官の出した和解案に双方が同意するケースがあります。

裁判上の和解は確定判決と同一の効力を持つため、慰謝料支払いが滞った際には確定判決同様、強制執行で相手の財産差し押さえが可能です。

(5)尋問

前述の和解案をどちらか一方が受け入れず、いつまでも話が平行線の場合、尋問へ移行することがあります。

尋問は、主張が終盤まで食い違い続ける場合に開かれ、お互いの証言の整合性や真偽などを裁判官が確認し、判決を下す材料を整理するため開かれます。

尋問まで進むと、弁護士を雇っていた場合でも当事者双方が裁判所へ出廷する必要があります。

テレビドラマなどで見かける裁判風景と同じく、裁判官や相手弁護士からの質疑応答に対して、ご自身で回答して事実確認を行う形となります。

また、尋問まで進むと公開裁判となるため、傍聴人席で他人が裁判内容を傍聴することになります。

(6)判決

公判や尋問を経て整理された材料をもとに、裁判の判決が下されます。

主張が認められれば、慰謝料の支払い判決(全額もしくは一部減額など)が確定し、認められない場合は慰謝料請求は棄却(却下)されます。

不倫慰謝料請求が裁判までもつれ込んだ場合、最も重要となるのは「証拠」です。

有力な証拠が揃っていなければ、相手に否認されると裁判で負けます。

裁判まで行く場合は、弁護士に『現在持っている証拠で十分かどうか?』を確認してもらいましょう。

証拠が揃っていたとしても、相手が頑として認めなければ、最終的な判決まで進むことを覚悟しておく必要があります。

 

    

不倫における親権の獲得【確実に親権を得るためには?】

不倫浮気親権

このページでは、不倫を原因に離婚する場合においての、子供の親権問題について解説して行きます。

確実に正しい知識を身につけ、親権獲得の準備を進めていきましょう。

 

上記目次の流れに沿って、親権獲得までの流れや、父親・母親が親権を得る条件、子供の養育費についてを順にご紹介します。
 

1.親権とは

まず始めに、親権について詳しく見ていきましょう。

— 親権の中身 —

財産管理権
法律行為の同意権

身上監護権
居所指定権
懲戒権
職業許可権
身分権利の代行権



上記のとおり、親権の中身は「財産管理権」と、「身上監護権」に分かれています。

この二つには、どういった違いがあるのでしょうか?

それぞれの内容をご説明します。

親権の「財産管理権」とは?

財産管理権とは、「財産を管理※1し、「法律行為※2を代行する権利です。

「財産を管理※1する具体的例は、子供に代わって子供の財産(お年玉や祝い金・預金通帳など)の管理を行うこと等が当たります。

「法律行為※2を代行する権利の具体例としては、未成年の子供がケガをした(あるいはケガを負わせた)ときなどの示談の代理や、アルバイトなどの親の同意、通信教育など何かしらの契約時の署名などが代表的です。

また、奨学金や教育ローンを受ける際の親権者欄(保証人欄)も、「財産管理権」を持つ親が署名します。

未成年者は、まだ適切な判断ができない恐れが高いとの考えから、単独での法行為ができないと定められています。

この法律は、契約などによる不利益から子どもを守る為にあると言えます。

財産管理権を持つ親権者には、未成年の子どもの契約に関する同意権、取消権が認められています。

親権者と呼ばれるのは、子供の「財産管理権」をもつ側の親

そもそも親権は、子供が成人していれば争う必要がありません。(子どもが成人していれば親権に服さないためです。)

子供が未成年者の場合は一人では法律行為ができないため、その役目を代行するのが財産管理権を持つ親権者です。

財産管理権」と、後述する「身上監護権」は父親と母親で分けることが可能で、一般的に「親権者」と呼ばれるのは「財産管理権」を持つ側の親です。

そのため、もし財産管理権と身上監護権を父と母で分ける場合、離婚届の『今後の親権者欄』に書く名前は、「財産管理権」を持つ側の親になります。

財産管理権』を持つ親が『親権者』と呼ばれます

親権の「身上監護権」とは?

身上監護権とは、子どもを「監護・教育する権利と義務」のことです。

子どもを「監護して教育する権利と義務」を持つため、子どもと一緒に暮らすのは一般的に「身上監護権」を持つ側の親となります。

身上監護権は、以下のように細分化されています。

・居所指定権

居所指定権(きょしょしていけん)とは、子供の住むところを決める権利です。

未成年の子どもの生活環境を守ることが目的です。

・懲戒権

懲戒権(ちょうかいけん)とは、子供に対して懲戒・躾をする権利です。

「身上監護権」を持つ親は、子の利益のために監護及び教育をする権利を有し、義務を負います。

・職業許可権

職業許可権(しょくぎょうきょかけん)とは、子供が職業を営むにあたってそれを許可する権利です。

未成年の子どもが自営業などを営んだり、子役などを代表する未成年の職業につく場合など、それを許可すること等があたります。

・身分権利の代行権

身分権利の代行権(みぶんけんりのだいこうけん)とは、子供が身分法上の行為を行うにあたっての代理権です。

具体的には、婚姻・離婚・養子縁組・離縁など、身分の取得・変動を生ずる法律行為が代表的です。

子どもと一緒に暮らすのは一般的に「身上監護権」を持つ側の親となります。

不倫と親権問題

不倫は配偶者に対する裏切り行為であり、不倫した側の一方的な責にあたります。

ですので、不倫を理由に離婚に至る場合、不倫した側は慰謝料の支払いなど、経済的に不利な立場を余儀なくされます。

円満な夫婦関係を壊す原因を作った側なので、当然の報いと言えます。

しかし、不倫をしても親権に対して直接的に不利になることはありません。

「配偶者を不倫で裏切ったとしても、子供に愛情が無いとは言えない」という理由からこうなっているのですが、

こういった背景から、浮気して離婚原因を作った側が、親権も得る。といったケースが、世間で当たり前のように起こっています。

心情的には、

『不倫するような相手に、子供の教育を任せられる訳がない!』

『相手の不倫で離婚するのに、なぜ子供とも離れなければならないのか!?』

と疑問に思う決まりですが、親権は子供の幸せが最優先で考えられるので、親の不倫は別問題なのです。

親権に関しては、いくら理由が「相手の不倫」だとしても、「性格の不一致」「価値観の違い」などで離婚する場合とほぼ同じ条件になると考えてよいでしょう。

親権は以下のような基準から、子どもの幸せを最優先して決定されます。

  • 父親・母親の経済状況、健康状態
  • 離婚後の生活環境
  • 子育てしてきた実績
  • 子どもの意志(自分で判断が出来る年齢だった場合)

上記の条件ごとに注意しておきたいポイントなどは、後ほど詳しくご紹介します。

親権には財産管理権と身上監護権があり、一般的に、親権者と呼ばれるのが財産管理権、子供と暮らせるのが身上監護権です。

両親の事情により、財産管理権と身上監護権をお互いで分けることも可能です。

親権獲得は子どもの今後の幸せが最優先されるため、必ずしも不倫した側(離婚原因を作った側)が不利になるとは限りません。

冷静に親権獲得へ向けた条件を整備する必要があります。

2.不倫が原因の離婚における【親権獲得までの流れ】

日本では、現在年間で3組に1組の夫婦が離婚を選択しています。

離婚の理由は人それぞれですが、不倫が原因の場合においては「不倫をした側」が有責者となり、不倫をされた被害者側は離婚を要求することができます。

有責者側は慰謝料の支払いなどが課せられることもあり、様々な償いを強いられることになりますが、こと親権問題となると不倫の有無は密接には関わりません。

親権問題の主体はあくまでも「子どもの幸せな未来」であるため、夫婦間の問題とは別で考えられるのがその理由です。

年間約1/3の夫婦が離婚しているとはいえ、多くの方にとって離婚は馴染みのないものです。

ましてやそこに親権問題が絡む場合、お互いが頑として譲らなければ調停や裁判で解決していくこととなるため、不安に思われる方も多いことでしょう。

ここからは、「親権を争うことになったとき、どのような流れで話が進んでいくのか?」離婚における親権獲得までの流れをご説明します。

 

1.協議(協議離婚)

協議離婚は、お互いの話し合いで同意し、第三者を巻き込むことなく離婚する方法です。

離婚後について特に何も取り決めることが無ければ、必要なものは「離婚届」と身分証明書のみで、お互いの署名捺印で成立します。

離婚者の約9割がこの協議離婚で和解しており、最も一般的な離婚の方法と言えるでしょう。

離婚協議では、離婚前に取り決めておいたほうが良い事柄もお互いで明確にしておきます。

【離婚前に取り決めておきたい事柄】

  • 財産分与
  • 慰謝料
  • 親権
  • 養育費
  • 子供との面会交流について

上記のように何かしらの取り決めを行う場合は「離婚協議書」を作ることが一般的です。

お互いの口約束で終わらせることも可能ですが、取り決めを書面にしない離婚は後々トラブルの元になります。

さらに離婚協議書を作成しても、相手が約束を守らなければ意味がありません。

トラブルの未然防止を目的に、離婚協議書に基づいて「公正証書」を作成することをお勧めします。

公正証書についてはこちらのページで詳しくご紹介しています。
→「不倫 慰謝料請求の流れ(4.公正証書)」

もしも取り決めが夫婦間で決裂し、双方譲れなくなった場合、協議離婚での解決は難しくなります。

また、親権については離婚前に”必ず”取り決める必要があります。

離婚届けには「子どもの今後の親権者」を記入する欄があり、未成年の子供が居る場合、親権者を父母どちらか一方に決めない限り離婚が認められません。

二人の話し合いで折り合いがつかない場合、次にご紹介する調停へ進むこととなります。

2.調停(調停離婚)

調停離婚では、夫婦のどちらか一方が家庭裁判所に申し立てを行い、以降は調停委員を含めて離婚に向けた調整を進めていくことになります。

調停は1ヵ月~2ヵ月に一度のペースで開かれ、調停委員がお互いの主張から条件をすり合わせていくという流れになります。

調停での親権獲得においては、お互いの感情論ではなく「子どもの幸せのために、どちらが親権者にふさわしいのか?」が勘案されます。

【親権者を決める際の基準】

  • 父親・母親の経済状況、健康状態
  • 離婚後の生活環境
  • 子育てしてきた実績
  • 子どもの意志(自分で判断が出来る年齢だった場合)

上記のような条件から総合的にどちらが親権者になるべきか?その際の条件は?など、お互いが納得できる解決案を、調停委員を織り交ぜて決定していきます。

3.審判(審判離婚)

調停でも折り合いがつかない場合には、審判手続に進んで裁判所の判断で親権者を指定して貰うことも可能です。

ただし、多くの場合調停で意見がまとまらない場合には、4.訴訟(裁判離婚)へ進むことが一般的です。

審判離婚になるケースは非常に稀です。(離婚調停が不成立の夫婦のうち、審判離婚へ進むのは約1~3パーセント前後)

審判となるケースは、離婚の合意後に夫婦の一方が調停に出頭しない場合や、条件主張が感情論のみで訴訟に進む可能性が薄い場合など、限定されたものです。

もし調停の段階で弁護士を雇っていた場合は、状況によって弁護士の助言であえて審判を勧めるケースもあります。

その場合の目的は、事実上このまま訴訟を起こしても一方の勝ち目が明らかに薄い場合などに、お互い訴訟の労力や費用を無駄にしないための打開案として提案されます。

また、審判手続が選ばれない理由には、異議申し立てをすれば簡単に審判結果が無効になることが挙げられます。

せっかく審判で親権が確定しても異議申し立てで無効になるのであれば、片方が納得していない状態で審判が下りても全く意味がありません。

つまり、審判離婚に進むケースは、離婚調停の話し合いが平行線で、尚且つその時点で決着を付けることが夫婦の利益になる場合に限定されると言えます。

4.訴訟(裁判離婚)

調停までは「協議=話し合い」を前提に和解案を模索しますが、訴訟ではお互いの主張に対して明確な「判決」が下ります。

離婚協議には調停前置主義が適用されるため、調停の手順を踏まずに訴訟を起こすことはできません。(※不倫相手への慰謝料請求においては、いきなり訴訟可能です)

離婚の訴訟においては、裁判官の和解案が存在します。(裁判途中で裁判官が話の落としどころを提案する。)

裁判官の提案する和解案に双方が納得すれば、長期間にわたる公判の途中でも和解することが可能です。

したがって、訴訟まで進んだからと言って、必ず判決まで進むとは限りません。

裁判上の和解をどちらか一方が飲まず主張を続ける場合、最終的には主張の整合性や真偽などを裁判官が確認し、判決が下ります。

家庭裁判所の判決に不服があれば、高等裁判所へ控訴→最高裁判所へ上告という手段が残されていますが、

親権に関する判決の場合、その判決に至った原因(家庭裁判所が親権を決めた理由)を改善しない限り、判決を覆すのは難しいでしょう。

尚、裁判離婚まで進むケースは離婚者の約1パーセント前後と言われています。

3.父親が親権を得るための条件

両親ともに親権を譲りたくない場合、裁判所で親権者を決めて貰うことになるのですが、

「親権の獲得は母親が有利」であることをご存じで、不安になられている男性も多いのではないでしょうか。

裁判所における親権の判例では、母親が親権を得るケースが約9割と圧倒的に多いことは事実です。

しかし、あくまでも離婚者全員の統計であるため、例えば「不倫した母親でも9割の勝率」とは言い切れません。

「不倫」と「親権」は基本的には別問題で考えられますが、もし将来も不倫を繰り返しかねない親権者であれば、子供の教育によろしくないことは容易に想像できます。

子供の将来を考えて、明らかにご自身のほうが親権者に相応しいとお考えであれば、裁判所の親権獲得基準に合わせて冷静に条件を整えていきましょう。

ここからは、親権者を決める際の裁判所の判断基準と、配偶者に不倫された場合にどのように準備しておけば親権を得られる可能性が高くなるか?をご紹介いたします。

  母親が親権を得るケースが約9割の理由

親権判断基準のお話の前に、なぜ母親が親権者に選ばれることが多いのか?について触れておきます。

母親が親権を得やすい理由はズバリ、「親権を決める際の裁判所の基準に、始めからマッチングしているケースが多いから」です。

多くの家庭では、「育児の比重は母親のほうが高く、父親はその分仕事に力を入れられる。」といったバランスで生活しています。

後ほどご紹介しますが、子育ての実績は親権獲得に大きな影響を及ぼします。

それに加えて、子どもの年齢が小さいほど親権は母親に傾く傾向があります。

育児は相当の覚悟と愛情を要します。その日々の子育てに費やした愛情が、離婚後の子供にとってこの先も必要であることが理由です。

どのような理由の離婚であれ、離婚の一番の被害者は子供だと言えます。

子供の幸せを考えて客観的に見比べたとき、母親と暮らすほうが良好な環境である場合が多いのです。

以上を踏まえて、裁判所における親権の判断基準について解説いたします。

裁判所における親権判断の基準

ここからは、裁判所が親権者を決める際に、どのような基準で子供の未来の幸福を判断するのかについて解説いたします。

裁判所での主張は、感情論だけではどうにもなりません。

裁判所の判断基準に合わせて、事前に冷静に条件を整え、親権を得る可能性を高めておきましょう。

もし条件に合わせてご自身の生活を変えることが難しければ、「子供にとっての幸せな環境を準備できない」ことになるため、親権獲得は難しいと言えます。

親が子育てしてきた実績・子供と過ごせる時間

今までの「育児の実績」は、判決に大きな影響を与えます。

家族の生活を支えるためとはいえ、休日出勤や出張などで忙しく「子供の顔を見るのは寝顔だけ。」といった状態では残念ながら、不利な状況と言わざるを得ません。

子供にとって、母親と一緒に過ごした時間が長ければ長いほど、離婚後にも母親と過ごしたほうが環境に大きな変化が生まれないと考えられるからです。

また、今まで立派に育ててきた実績は、今後も安心して育児を任せられる裏付けにもなります。

調停委員は子育ての実績や、離婚後に子供と過ごせる時間を重要視します。

子供の行事には必ず参加していたことや、休みが取れた日は積極的に子供と過ごしていた等の事実があればアピールポイントとなるでしょう。

親権を獲得するのであれば、保育園の送り迎えなど子供の生活リズムに仕事を合わせる必要があるため、転職なども視野に入れる必要があります。

今後どれくらい子供と過ごせる時間が有るかは、判断基準を抜きにしても、事実上子育ての必須の条件と考えられます。

どうしても安定して時間が作れない場合は、親族の力を借りるという方法もあります。

祖父母や兄弟など周りの大人でフォローし合い、子育て環境を整備しましょう。

子育て実績は、今からでも作ることが可能!

配偶者の浮気が原因で離婚に進む際に、別居状態を選択されることもあるかと思います。

その際に、例えば奥さんが浮気したのであれば、離婚する前に一人で実家に帰ってもらうか、アパートを借りてそこに一人で住んでもらいましょう。

その間の育児を父親が行った実績を作るのです。

もちろん無理して一人で子育てする必要は無く、近くに実家があれば、そこにご自身と子供でお世話になり、現状の不足分(どうしても作れない時間など)をフォローしてもらう方法もあります。

親権の関わる離婚調停は、平均して1年~2年ほどの期間を要すため、この間に1年~2年の養育実績を作ることができます。

この期間中に子供が幸せに暮らしているのなら、裁判所も「母親に親権を与えて生活環境を変えてしまう判決」が出しづらくなります。

養育実績を作りつつ、可能な限り子供の生活リズムに合わせられるように職場の配置換えや転職などの環境整備を進めましょう。

父親・母親の経済状況、健康状態

育児にはお金が必要なため、「経済的に余裕があるか?」という点も親権の判断に加味されます。

ただし、収入が少なくとも離婚相手からの養育費で補てんできるため、経済状況だけで判断されることはありません。

もし借金がある場合、その点はマイナスに作用してしまいます。

相手よりも安定した収入が得られていれば、その点はアピールポイントです。

父親・母親の健康状態については、精神の健康も判断されます。

例えば、「浮気癖が治らない」「アルコール中毒」「浪費癖」などは大きく判断に影響します。

相手にそのような傾向があれば絶対に子供を任せたく無いですし、ご自身にそういった傾向があれば、直ちに治す他ありません。

離婚後の生活環境が考慮される

親権の判断には「現状維持の原則」があり、離婚前と離婚後の子どもの生活環境が大きく変わらないほど良いとされます。

現状維持の原則は、『親の事情で子供の置かれる環境を変えない』という考え方で、通う学校や住む地域などになるべく変更を加えないことが尊重されます。

校区が変われば友達も失いかねません。

離婚前にいったん子供を連れて別居する際なども、なるべく現住所から離れないことが大切です。

親権獲得後も変わらない地域で育児を続け、子供のストレスをなるべく軽減することに努めましょう。

裁判所では親権獲得後に住む場所も勘案しますので、暮らす予定の実家などが遠方な場合、判決に対して不利な要因となります。

子ども自身の意志と、年齢

子供自身が、どちらの親と暮らしたいかという意志も尊重されます。

子どもの年齢が6歳以下(小学生以下)の場合は、まだ適切な判断ができない可能性が高いとされ、子供の希望はあまり考慮されません。

10歳前後以上であれば、子供にも意志表明の能力があるとみなされ、本人の希望が親権の判断基準に考慮されます。

15歳以上であれば、本人の意志に親権が大きくゆだねられます。

全体的な傾向として、育児を多く担当するのは母親である家庭が多く、子供もずっと一緒にいてくれた母親を選ぶ可能性が高いと言えます。

一緒にいた時間が長いほど信頼関係や愛情は積み重ねられていきます。

時間の許す限り、普段から子どもにたっぷりの愛情を捧げましょう。

判断基準を満たしておく

仕事で家を空けることが多かったり、育児にあまり参加していなかった父親の場合、どれだけ子供に愛情があっても形勢は不利にならざるを得ないでしょう。

親権は「養育実績・子どもと過ごせる時間」「経済状況・健康状態」「現状維持の原則」「子どもの意志」などを考慮し、最適な側に委ねられます。

離婚を決めてから調停で親権を争っている期間は約1~2年あります。

その間に上記の条件をできる限り満たし、受け入れ態勢を整えましょう。

  それでも親権が獲得できなかった場合は?

子供を安心して任せられる相手であれば、最終的には子供の幸せを考え身を引く決断をする日が来るかもしれません。

そのような場合、面会交流の条件を調停で明確に取り決めておきましょう。

逆に親権を取った場合にも、喜んで面会交流の機会を相手に与えることが重要です。

心情的には『不倫したような人間に、二度と子供を会わせたくない!』と考える親も多いようですが、子供にとってそんなことは関係ありません。

周りに自分を愛してくれる大人が多いほど、子供は安心します。

親権を獲得したのであれば、親兄弟や親せき、別れた相手などできる限り多くの大人の力を借りて、愛されている実感を子供に感じてもらうよう努めましょう。

面会交流は親のためではなく、子供のためと考えられています。

そのため、調停でも『二度と会わせる気はない!』と譲らない親よりも、『好きな時に会ってもよい。』とする親のほうが有利です。

【面会交流で決めておくべき内容】

  • 面会の頻度
  • 1回あたりの面会時間
  • 面会場所
  • 面会に親権者が同席するか否か
  • 学校行事などへの参加の可否
  • プレゼントの可否
  • メールや電話などで連絡を取り合っても良いか
  • 取り決めに違反した際の罰則

取り決めた内容は、後々のトラブルを防ぐためにも公正証書にしておくことをお勧めします。

公正証書については「不倫 慰謝料請求の流れ(公正証書)」ページにて解説しています。

4.離婚後の養育費について

養育費とは

養育費とは、子供が社会自立をするまでに必要とされる費用のことで、義務者(支払う側)は、権利者(支払いを受ける側)へ、お互いが定めた金額・期間の支払いを行います。

養育費は義務者から権利者に支払われますが、あくまでも権利者が代理で受け取ることが前提で、受け取った養育費の所有権は子供のものです。

親権を得て子供を養育する側は、親権を得なかった側の親に対して養育費を請求する権利があります。

養育費は何歳まで支払う(受け取る)のか?

養育費を子供が何歳になるまで支払う(もしくは貰う)かについて明確な決まりは無く、お互いの話し合いで決めることになります。

一般的に多いのは子供が成人を迎える20歳までですが、高校を卒業する18歳まで、大学を卒業して就職する22歳前後まで、など、親同士の話し合いで設定できます。

養育費の金額はどのように決められるのか?

養育費の支払い金額や支払い期間は、基本的には両親の間で協議して決定します。

協議で決まらない場合は慰謝料や親権の場合と同じく、調停での話し合いもしくは訴訟で判決を受けることになります。

その際に、以下のような基準をもとに慰謝料金額が決定します。

  • お互いの収入
  • お互いの経済状況
  • 子供の年齢や人数

養育費は慰謝料と同じく、支払い能力の無い相手から多額のお金を無理やり取ることはできません。

したがって、支払う側の収入や住宅ローンの有無などによる経済状況などが、養育費の金額決定に加味されます。

また、子供の年齢が高いほど支払い金額も高くなる傾向があります。

  養育費の相場

話し合いにおいて、ご自身の要求よりも相手の提案した慰謝料が低い場合には、「養育費の算定表」が役立ちます。

養育費の算定表は、東京・大阪の裁判官の共同研究により作成されました。

この算定表は現在、東京・大阪家庭裁判所での調停や裁判において広く活用されています。

算定方法は子供の人数と年齢別に分けられており、義務者(支払う側)の年収を縦軸、権利者(支払いを受ける側)の年収を横軸とした早見表で構成されています。

もしも夫婦間の話し合いで解決しない場合は「調停」「裁判」ともつれ込みますが、最終的に裁判で判決が下る金額は、ほぼ算定表の相場に納まると考えてよいでしょう。

算定表の詳しい使い方、計算方法は東京家庭裁判所のHPで解説されています。
養育費・婚姻費用算定表

相場よりも高い養育費はもらえないのか?

養育費が必要とされる理由は、子供が社会自立をするまでに必要とされる費用の補填です。

養育費を支払う主旨は、言い換えると、「両親が離婚さえしなければ受けられた筈の、子供の権利に対する補填」と考えられます。

先ほどの算定表の相場金額は、子供が公立中学校・公立高等学校へ通う際の教育費を考慮して計算されています。

従って、子供が公立ではなく私立の学校を希望した場合や、専門学校や大学への進学を希望した場合などはその不足分を請求することも可能です。

その際の請求においても、両親の話し合いで折り合いがつかなければ調停・裁判へ進み、最終的には支払い義務者の収入などから増額の可否が判決されます。

養育費の未払いが起きたら?

養育費は途中で支払われなくなる例も多いため、支払いが滞った際の取り決めもあらかじめ行っておく必要があります。

後々のお互いのトラブルを防ぐためにも、養育費の約束は公正証書で残しておきましょう。(公正証書についての記事はこちら)

養育費も慰謝料請求と同じく、強制執行を行うことが可能です。

強制執行で給料を差し押さえる場合、慰謝料の例では相手の所得の25%までが限度ですが、養育費においては上限を33万円までとし、相手の所得の50%まで差し押さえることが可能です。